2013年6月27日木曜日

ありがとうございました

産地展も無事に終わって。

ご来場の皆さま、本当にありがとうございました。


多くの方がGCWの家具を気にして頂き、真剣に商品説明を聞いて頂いた。
卸売りが出来ないので残念がられて申し訳なかったが、過剰に投資せずにゆっくりと力を付けていきたいのだと伝えると、皆様から応援の言葉を。

今はまだ、家具メーカーとしてのモラトリアムでもあると考えているが、ユーザーへの直販は中心に据えている。
それは、しっかりと使い手の事を考えて物を作るためだ。


生産と販売を切り離してしまうと、ものづくりが荒れる傾向があることを知っているからだ。

設計や販売を完全に外部依存してしまうと、製造現場では使い手の事を身近に感じることができなくなってしまうからだ。
すると、ものづくりは本来使いたい人のため、ニーズがあって始まるはずが、いつの間にかものづくりのためのものづくりになってしまう。
工場のためのものづくり、仕事のためのものづくり、そして設計事務所やインテリアショップのためのものづくりに堕ちていく。

心の無いものづくりは人を幸せにできないと思うし、つまり自分も幸せになれないと思う。


それを防ぐ方法が、自分で売ることを本気で考えながら製作することだと思う。


急成長を望まず、自分達のものづくりをしっかりとコントロールしながら、然るべき方向を模索したい。

2013年6月18日火曜日

旭川家具産地展 2013

明日19日から23日まで、旭川家具産地展が開催される。

http://www.asahikawa-kagu.or.jp/event/2013show/

19、20、21日はプロユーザー向け、22日23日は一般公開。



もちろんGAUZY CALM WORKSも、新作のDal Cuoreを携えて出展します。



今年も本当に申し訳ありませんが、GAUZY CALM WORKSはまだまだ力が及ばずに生産力不足のため、卸売は納期遅延などでかえってご迷惑をおかけしてしまうため、遠慮させていただきます。
ただ、プロのバイヤーの方々にもしっかりと商品説明をさせて頂き、ご意見をうかがって今後の製品作りに生かし、いつか取引をお願いできるように力を付けたいと思っています。

また、設計士の方々には、流通に乗っていない製品群を使って頂き、個性的なインテリアの演出に役立てて頂ければと思います。



また、この産地展は旭川家具組合加盟企業の多大な賦課金で運営されている。
新製品の開発には旭川工芸センターに強力に支援して頂いた。

大きな感謝と共に、旭川家具の名に恥じないよう精一杯展示会に取り組み、来て頂いた方々に旭川家具の素晴らしさを伝えたいと思う。


多くの方々のご来場をお待ちしています。

2013年6月15日土曜日

Dal Cuore Side Table /ダルクオーレ サイドテーブル

新作のハイエンドラインナップ、「Dal Cuore/ダルクオーレ」のサイドテーブルが完成。









19日からの旭川家具産地展に出品予定。
ぜひお越しください。



通常業務と展示会準備で猛烈な忙しさ。
しかし、ブランドを継続して生きていくためには展示会は必須。

新しいメンバーの日下くん共々、全力疾走です。

2013年6月10日月曜日

新規設計センターテーブル 2点

ずいぶん悩んだ新規デザインのセンターテーブルが二点、完成した。






チェリー。
極細の25ミリ角の脚を、細いフレームで支える。
脚先をさらに細くして。

シャープな面取りのフレームに、些細な化粧面を施した天板。

長手方向の天板下の幕板を、天板から離す事による抜け感は抜群だ。

軽く軽く、軽快に。

短手の幕板で天板を支えているが、脚にはその短手の仕口が入っている。
そのため、長手の幕板の仕口を脚の同じ位置に入れられない事情もある。

細くするということは簡単ではない。


椅子の製作は手間も多いし、利益は出しにくいし、壊れる可能性が箱よりも断然に多く、危険な加工も多い。
だから、椅子の製作を避ける工場や職人が沢山いる。

だけどもそれを繰り返してきた経験が、他の品物の製作にも生かせている。







 

こちらはウォールナット。
非常にシンプルなシルエット。

全て35ミリのフレームで天板を支えている。
前のチェリーのテーブルと比べると太いようだが、幕板を一本にするには少し勇気のいる太さだ。
つまり細いという事。

こちらは指物的な構造。
脚と幕板の下端の化粧面の納まりをかっちりと角を出すための仕口になっている。
つまり、脚と幕板の接合部が面の幅の分だけ脚の内側に入っている。
脚の稜線と接合部の線がずれているのだ。

そして天板の下側をしゃくり、脚と天板の間に深い影を回すことで表情を与えている。

天板の下をしゃくるのは意匠のためだけではない。

テーブルをスクエアな印象にするためには、天板と脚をツラに納めたい。
しかし、無垢天板の最大の特徴であり、欠点と言えるかもしれない事だが、湿度変化で伸縮するのだ。

その伸縮による天板の寸法変化を目立たなくする為の工夫なのだ。



面形状は全て繊細なサジ面。
全体のシルエットは非常にシンプルで力強いが、詳細な納まりや仕上げは一転して複雑で繊細だ。



何個もサンプルを作って、わずか数ミリの出入りによる表情の変化を検証しながらの設計だ。
完成を見れば簡単に見えるものも、その裏では吐き気がするほどの試行錯誤が。
納期も無く、悩んでなんかいられない状況だとしても、どうしても自分が納得するまで先に進めないのだ。
設計での思い煩いから逃げて妥協してぱっぱと製作に入ったって、完成した時に何か違うなと思ってしまった時の気分はまさに絶望的だ。

少しでも早くお客さまにお届けすることは大事なサービスだが、時間が無かったから適当に設計なんてできない。
もちろん両立が好ましいが、残念ながら能力不足と経験不足なのかも知れない。


苦しい設計も、いざ製作を開始すればとても楽しく、完成した時に満足出来た時の喜びは表現できない。
そうして製作したものをお客さんが喜んでくれたならば、僕は本当に幸せになれるんだ。

2013年6月7日金曜日

Dal Cuore Table /ダルクオーレ テーブル

新作チェア Dal Cuoreとセットアップのテーブル。











19日からの旭川家具産地展では、スペースの問題から残念ながらテーブルの展示はありません。

2013年6月6日木曜日

新作チェア 「Dal Cuore/ダルクオーレ」

新作チェア 「Dal Cuore/ダルクオーレ」













 中富良野に今年、新しくオープンするオーベルジュ erba stella のためにデザインした椅子。
そしてそのオーナー夫妻が名付けてくれた。


「Dal Cuore/ダルクオーレ」

イタリア語。「心から」の意味。
イタリアンを振る舞うオーベルジュの為にデザインした。
「心からのもてなしの為に、心を込めて作った椅子」、という意味合い。

チェリー、オイルフィニッシュ
予定販売価格、98,000円。

本当に素敵な名前を頂いた。
初めてこの名前と意味をお聞きした瞬間、心が震えた気がした。


ナラのカラーオイル仕上げをメインにしてきたが、雰囲気を変えたハイエンドの新シリーズとなる。



6月19日から23日までの旭川家具産地展で発表します。

http://www.asahikawa-kagu.or.jp/event/2013show/

展示場所が限られていますので、新作は座のタイプの違う2脚とサイドテーブルのみの展示です。


ぜひお越しください。