2013年4月30日火曜日

最近

なんだかまだまだ寒いけど。


ずっと楽しみにしていた自転車が届いて。

双子の娘に、色違いの自転車を。
雪がまだ残る中、もうニコニコと楽しそうに。

背中からも楽しさが溢れていて。

僕もそんな風に、背中からも楽しさを発散しながら家具作りを続けていきたい。



本当に忙しい毎日。
1時2時まで事務所にいることもしばしば。

沢山のお客さんにお待ち頂いているが、平日は諦めるとしても週に一日は家族と過ごしたい。
自分が年老いた時、後悔することの無いようにしたいのだ。



さて、いろいろな事があって。
勤めていた会社の後輩で、ドイツのメーカーで働いている仲間が一時帰国して旭川にも。

彼の人柄とエネルギーにはいつも感心する。
非常に優れたところが沢山ある彼。自分の圧倒的な良さをしっかりと活かしてほしい。


そして昨日は、椅子のコレクターとして著名な東海大の織田先生の、非公式の勉強会に参加させてもらった。
ウェグナーのインタビュー映像とその解説を。

このような貴重な学びの場に気軽に参加できることも、旭川の素晴らしいところだ。


ウェグナーは言う。
やればやるほど、完璧から遠ざかっていく。完璧などあり得ないのだ。

楽しむことだ。楽しくなければ死んだも同じだと。


そしてプリントでもらった彼の言葉を読むうちに、なぜか涙が出るのだ。

2013年4月20日土曜日

ディテール





複数の面が重なってまとまる最大の見せ場。

機械加工には限度があって。
手研磨で形を整えるため、とても難しい仕上げ。

新メンバーの日下くん、現代のものづくりとは思えないほどに時間がかかったけど。
素晴らしく表現してくれた。

深く切り込んでいく背と、アクロバットな機械加工で再現した大きな面が頂点で美しく納まって。


眺めていると、世界は静止し呼吸を忘れそうになる。
吸い込まれるように、飲み込まれるように、木目が、木の質感が僕を覆ってくる。




細部の難しい表現をしっかりと理解して再現できる、素晴らしい人材が来てくれたようだ。

2013年4月17日水曜日

新作チェア製作中

新作のチェアの製作が長引いて。
時間で報酬が発生するわけではないので、まさに死活問題である。




組みあがったこれからの作業量は莫大。


組んでから機械加工。
先に削ると組み立てにくいのだ。


ここからは手加工がメインに。
全体の丸い面が、笠木との接合部では平面的になって笠木とツラに。
面形状が変化しながら繋がっていくということは、もう手加工しかない。




修行時代に使いこなした道具。
カバーは全部はずしてと。




加工のためならアクロバットも厭わない。
誰の目にも危なく見えるけど、やっぱり危険。


この加工一つの為に、高い刃物と危険な作業を。


 
また手鉋で。




南京鉋で形を整えて。

細部を手加工することで、繊細さがぐっと増すのだ。


この後は膨大な研磨を。
研磨で形を作らなければならない部分もある。

2013年4月5日金曜日

新メンバー加入

4月からとうとう新メンバーが加入した。



求人はハローワークには出さずに、ブログのみで告知し、自分でリサーチして自分で行動を取れる人と思っていた。

以前勤めていた時代からの持論。
会社のホームページの目的は、もちろん顧客にアピールすること。

しかし同じくらい重要な目的は、人材の採用のためだ。

自分達の仕事の仕方、楽しさ、苦しさ、厳しさ、考え方、実際の加工の事。
そんな事を継続的に発信して、一緒に仕事をしたいと思う人を近隣にこだわらず広く求めることができる。

このことは、新しく挑戦する人にとってもどんな職場なのかわかるし、迎える側も自分達の事を少しでも理解してくれている人が来るのだと安心できる。


そもそも人材育成、教育、そして採用に強い関心を持っていて、それこそが会社の発展に最も影響すると考えていた。

元いた会社時代も、職業訓練指導員の資格を取ったり、後輩たちにも勧めたのはより良い人材獲得のためだったのだ。

もちろん直接的には、資格取得の為に勉強し、その本人の向上につながること。
しかしそれよりも、優秀な人間は、より多くを学べる環境として、若い先輩たちが後輩の指導にも熱心で、実際に指導員の資格を多くが持っている会社に魅力を感じるはずだ。

どんな人間でも一度採用すれば、数年間で1000万円にもなる巨大な投資だ。

また、優秀な人材が他産地や他社に行かずに、旭川や自社に集まることは同業者に対して非常に優位で、強い競争力に繋がるのだ。







そんな思いの中来てくれた彼、26歳。

東京から移住して来て。
川越の訓練校で一年間学んだ。

なんと茅ケ崎の大学に通っていたそう。
その大学は、僕の中学校までの通学路の途中で。



覚悟を持って来ただろう。
だから僕も覚悟して。

彼と共に、僕にとっても新たなスタート。

皆さま、よろしくお願いします。