2012年3月26日月曜日

住宅リフォームフェア終了

無事に、住宅リフォームフェアを終了しました。


二日間で3072名の方の来場があったそうです。

ありがとうございました。




普段は工場に籠っているので、沢山の人と出会えることはとても刺激的だ。

とても楽しく、しかし緊張もする。


挨拶をしても返事をしてくれない人や、ガムをくちゃくちゃさせてふーんと天板をバンバン叩いてく人を目の当たりにすると胸に冷たい風が吹くが。

ニコニコと目を見てゆっくり話が出来るとシアワセだ。

どんな時でも、人と人として尊重しあいながら関わりたい。


我々作り手と敬意を持って話をしてくれる方は、だいたいご家族みんなニコニコとしていて物腰が柔らか。
まるで見えないかのように挨拶も返してくれない方は、だいたいご家族みんな傲慢な印象でガサツな物腰だ。

経済的には知らないが、豊かな生き方をしているかどうかはこんな時に感じ取ることができる。


そして僕の家具を検討してくれる方はみんなニコニコと暖かい。
不思議なものだ。

だから僕がものを作る時は、そんなニコニコの人をとにかく喜ばせたいと思う。
楽したりごまかしたりなんかしたくないんだ。そうじゃないと僕がシアワセになれない。



さて、今回は住宅リフォームのフェアなので、主役は工務店やハウスメーカーなどのリフォーム部。
我々家具屋は、そのフェアに彩りをそえる企画展として非常に良心的に出展させてもらった。

便宜を図ってくれた関係者の方々には心から感謝します。

また、出展した12工房を取りまとめて頂いたアンビエントの山野さんには特別の感謝を。

どなたがどんな理由かは知らないが、土壇場でキャンセルしたという工房の方には憤りを。


会いに来てくれた友人たち。こんな機会に僕の仕事を見てもらって話が出来ることが嬉しい。

共に出展した同業の皆さま。
この苦しくも楽しい仕事をしていると、皆さま先輩だけど仲間に思えてしまう。初めて話をしたような方も、なんだか古い知り合いのように感じてしまう。


興味をもって褒めて頂いた来場者の皆さま。
ありがとうございます。とても嬉しいです。

沢山の人と、本当に沢山の人と話をすることができた。

楽しかったな。

ちょっと一息ついて、またどんどんがんばります。



2012年3月22日木曜日

告知

直前だけど。

今週末の24、25日にアクセス札幌である住宅リフォームフェアの併催企画、「工房家具フェスタ」に出展します。

ぜひお越しください。

http://www.the-reform.co.jp/2012/sapporo/



今回は新作チェストを2タイプ持って行きたくて現在製作中。

全力で取り組んでいるけど、もしかしたら間に合わないかも。

確実に過労だぜ。

2012年3月19日月曜日

疲れてはいるけど

もうずっとハードな毎日、休んでないなぁ。
改装している保育園さんから、追加で頂いた品物を。

新しく子どもを迎える前には納めたくて。




昨日は、打ち合わせに北見へ。


とても暖かく迎えいれて頂き。

新築のお宅。
床は、道産の節ありのナラ。僕が好んで使っている材と同じもの。

ご主人も柔らかで力強い雰囲気。

後から近所にいるというお母様も。

奥さまはニコニコと笑顔がちで。


気持ちの良い素敵な家庭。



いつだって一生懸命に製作しているけど。
実際にお会いして、話をして。


この人たちに喜んでもらいたいと思うんだ。


そう、僕の目的は家具を作ることだけじゃなくて。
人よりも上手くなりたいとか早くなりたいでもなく。


だから僕は、楽しみながら、心を込めて家具を作れるんだ。

納品の時の、喜んでくれる笑顔を想像して。



2012年3月13日火曜日

着色

カラーオイルを使う事が多くなった。



手前、ロッキングチェア。
まだ手元にある。

ホワイトアッシュに少し白を。

色もいいけど、肘の切り返しもカッコいいでしょ?


奥。ナラの着色。



カラーリングを嫌う木工家も多いけど。


塗った瞬間の、瑞々しく木目が浮き上がる様子は木が笑うよう。

木はカラーを決して嫌ってはいないのだ。


2012年3月12日月曜日

着々と

製作は進み。



有難いことに、10脚まとめて製作させてもらえている。
正直、1ロット4脚くらいでの製作では相当厳しい。かといって在庫する余裕はない。

椅子は本当に手間と時間がかかるから。

ちなみに、わずか10脚の製作で、加工中に2本の後脚が破損した。加工機械の問題でもあるが、小規模工場では仕方がない。




後脚と背。研磨前でここまで目違いがないと気分がいい。



要するに、僕は椅子作りが好きなんだと思う。

2012年3月10日土曜日

2回目の独立記念日

3月10日、独立して丸2年になった。

早いな、あっという間だ。


振り返ってみて、確実に成長していると感じる。



今まで一度も、仕事が完全に切れたことがない。

本当に有難い。

沢山の人の厚意や応援で、なんとか食いつなげている。




3年目も着実に、いいものづくりを続けていきます。

僕は死ぬまで、体が動かなくなるまでものづくりを続けます。
ちょっとでもいいからずっと上昇し続けて、最後がピークでありたい。


次の一年も、僕は一生懸命に楽しく家具を作ります。
ぜひ、暖かく見守って、応援して下さい。

DESK

明日、納品予定。





とてもシンプルなデスク。


小学生になる息子さんに、とオーダーを頂いた。

子どもが家を出るときには持たせたい。
いらないと言えば自分で使うそう。

大変な決意を持ってオーダーして頂いた。


僕は、子どもも大人も使えるように考えた。
天板が昇降する必要はないと思った。

ただ美しいデスクを。



モノを買う時、
「長く使うんだ」
と覚悟を持つことは大事なことだ。

当然、作り手も覚悟がいる。
長期使用に耐えうる強度を持たせること。

長期間、愛され続ける形状であること。



作り手は、大事に長く使ってくれると信じて、一生懸命、丁寧に設計し製作する。

使い手は、心をこめて作ってくれたんだなと感じながら、しっかり作ってくれたんだなと信じながら、丁寧に長く使用する。


とてもシアワセな関係で、そして必ず素晴らしいものが製作されるだろう。




何かあったら捨てればいい。とりあえず買って、また買い替えてもいいや。

どうせそんなに長く使わないんでしょ。それならこんなもんでいいや。


こんな関係性でのものづくりでは、自分も相手も、誰もシアワセになれない。
本当にいいものが生み出されるはずもない。




真のものづくりは、桃源郷で実現する。
理想はね、本気でそう思っている。



こころ通ったものづくりを続けていきたい。


2012年3月7日水曜日

木目

デスク製作中。

脚を例に少し、木目の話。


ナラの角材。




タケノコ状の木目が見える。この木目を板目という。




同じ材の横の面。真っ直ぐな木目。柾目という。
ナラ特有の斑も見える。斑は柾目に表れる。


この材の切断面。
なんとなくわかるだろうか。左下の方向が、丸太だった時の芯。

そう、板目と柾目は、丸太から板の挽きだし方で変わるのだ。
年輪の同心円に対し、放射方向にカットした面(左上の面と右下の面)が柾目に、
接線方向にカットした面(右上の面と左下の面)に板目が表れる。

つまり基本的に、板目の面の横の面は、柾目となる。
板目の面の裏は板目。


もう説明が面倒になってきたから、特性だけ。

木材は吸放湿で伸縮するが、板目は柾目の概ね2倍動く。繊維方向では20倍。
板目材は反るが、柾目材は理屈でいえば反らない。

丸太から柾目を切り出すと、取れる材の量が少ない。

外材に柾目材は無い。



面白いよね、木材。




テーブルなどの脚。
たとえば正面は柾目、横は板目、板目ならタケノコを上向きにといった具合にそろえる。

椅子ならば。
木目が切れないように、幅広の材も多いし、後ろ足は板目材から取るのが普通。
ということは、正面には柾目がくる。

ならば前足がたとえ角材でも、正面は柾目にするべき。

とかいろいろと。

仕入れた材や状況によって、柔軟に対応するものだから、必ずしもではないけれど。



などなど、実は気を使っていることが沢山。
なにも考えずに作業すれば楽なもんだけど。









組んだデスクの足回り。

我ながらシビれるフォルムだ。

2012年3月6日火曜日

旭川家具スプリングフェア

去る3日と4日、旭川家具センターでスプリングフェアがあった。

Bacanaさんとの協働プロジェクトの出荷が3日だったため、僕が家具センターに立ったのは4日だけだった。
売上につながるかどうかは別として、多くの人との出会いの機会を逃したことは残念だ。


それでも沢山の人と交流できた週末だった。


3日は厳しい仕事が終わってくたくただったが、大阪からきた椅子張屋さんさんが夜、工場を訪ねてくれた。
若干職種が違うとはいえ、同じ家具産業の先輩経営者が、北国の弱小家具職人に会いに来てくれるとは。
さすがその力強い人柄に、魅力を感じずにはいられなかった。


フェアの会場では、もちろんお客さんとの出会いも刺激的だが、同業の皆さまと会えることも楽しみだ。近況を話しあったり、以前の木工スクールの講師としてお世話になった方に、復習のように改めて加工技術について話あったり。

以前勤めていた会社の仲間に、僕が抜けた後も皆で頑張っている様子を聞いたり。

旭川家具の親分に説教されてみたり(笑)。
この前製作した脚付きトレーを見て、こういう感覚のモノづくりをしなさいと。
今後構築しようという世界観とは異なるが、もちろん別に、そういうものづくりもしたいのは確か。
なにより僕は彼の大ファンだから、喜んでもらえるような家具作りをしたいと思っている。


僕の母校に息子さんが通っているというご夫婦も。
「食っていけるの?」
というストレートな質問に多少うろたえながらも。

心配なんだろうな。

すくなくとも僕の収入はひどいもんだが、僕は誇りを持って生きていける。どんな人にも、たとえば大企業の経営者にだって、僕は自信をもって会うことができる。そんな生き方はできる。


肝心のお客さんにも多数、興味を持って頂いた。
僕が設計したものを見て、会場の他の沢山の家具と比べて、そして僕のものを評価してくれるということ。

とても嬉しい。


来場の皆さま、本当にありがとうございました。

2012年3月3日土曜日

出荷

今日で納期との戦いに一区切り。

無事に出荷した。


店舗什器だから金物との関わりも多く、配線などで電気屋さんも入るしで、運送屋さんの配送センターで最終の組み立てを行い、そのそばから積み込み。

だいたい什器をやるとこんな感じになることが多い。


もうほとんどスポーツ。
納期という目標に向けて、みんなで知恵を出し合いながら協力し、何としても達成するという。

時間は無制限に投入、効率悪くたってなんだって、とにかく少しでも進めて間に合わせる。


ということで、たしか東京の百貨店に旅立ったはず。




空っぽになった工場。
止めていたロッキングチェアの製作を再開。





やっぱり、自分で設計するか、もしくは設計者と一緒になってものづくりをしている感覚がある方が好きだな。