2012年2月29日水曜日

戦場

納期との戦いはまだ続いていて。

昨日は事務所に泊まり込みで。
まだまだ寒い北海道、ファンヒーター焚きっ放しで。

凍死しないかな、一酸化炭素中毒にならないかなと心配もしながら。
床に、断熱材のスタイロフォームをひいて、その上に、暖かいと噂の緩衝材のライトロンを。
それから寝袋に、梱包用の布団を掛けて、、、。


原君も一緒で、帰らないならとコンビニにビールを買いに行き。



目をつぶれば一瞬で朝。


さて、今日もまだまだがんばろう。

2012年2月25日土曜日

短納期

忙しい。


ファクトリーメイトのBacanaさんが、店舗什器一式を受注。
僕は基本的には個人のお客さんをメインに活動しているが、Bacanaさんが大型受注の際は、最大限協力する約束。

物件ものの什器って、だいたいいつも納期が無い。
納期が無いから、変に合い見積もりとられて値崩れしにくいとかってこともあるけど。


ということで、まずは自分の仕事を進めてから什器に参戦。


月曜から高負荷をかけての作業。

2時、3時まで。
まだまだ寒い工場で、体調管理も何もないけど。やっぱり具合が悪くならないようには気をつけて。

なのに、いつも僕の隣で寝ている子がインフルエンザ発症して高熱だったり。
手伝いに来てくれていた人も、家に帰ったら発熱したそう。

まだ続くこの仕事、無事に乗り切りたい。

2012年2月19日日曜日

ままごとキッチン製作講座 終了

製作を進めてたロッキングチェア。
記録を取りながら進めていこうと思っていたが、いざ本製作を始めたら煩わしくなってしまって。

加工に集中するとなかなか、、、。


しかし、実は。
まだ終わっていなくて。
側も背組も組んでいるから、後は四つに組んで隅木つけるだけなんだけど。

やらなくてはいけないことがあって、しばらく休止。場所も取るから組まない方がいいし。


椅子はね。やっぱり、楽しいけど時間がかかるし、収入につなげるのは難しい。





今日は、ずっとやっていたままごとキッチン製作ワークショップの最終回、5回目。
全33キットの製作をしたことになる。

ワークの最中は、もう必死で、写真撮る暇もなく。
最近は、誰か写っていたらブログに公開するのも気を使うということもあるけど。


製作したままごとキッチンや、製作風景などは、もりねっと http://morinet-h.org/index.html へ。



こうして、家具製作のプルフェッショナルとして沢山の人たちと関われたことは感慨深い。


キットの開発にも、相当時間をかけた。何度も何度も打ち合わせを重ねて。


あれもしたい、これもしたい。でも、価格はこれくらいにしたい。

なにより子どもたちに喜んで使ってもらいたい。
じゃあ、高さをどのくらいにしようか。
小さい子には高いかも、大きい子には低いかも。

コンロと流しはないと感じが出ない。
調理場もないと。
でもあまり幅が広いと、子ども部屋に置けないかも。

指を挟んだりしないかな。後ろに倒れてしまわないかな。
おままごとをしなくなっても使えるようにしたい。

取り外しできるようにしたい、でもしっかり固定しないと危ないかも。
金具は無くすかもしれないし、危ないこともあるかもしれないし。

材料は、北海道産材を使いたい。
価格との折り合いをどうしようか。

下川町の森林組合まで、素材を探しに小さな研修旅行をしたり。

試作品を作って、また時間を皆で合わせて会議して。
そしてまた試作を作ってみてはまた会議。

そうやってキットの開発を行って。


実際のワークショップの準備も一生懸命。
一回目の時は、キットの製作が間に合わなくてほぼ徹夜状態。

朝も早くから準備して、疲れと寝不足で目が真っ赤に充血してたりして。



ワークの最中も、やっぱり全力。
少しでも良く仕上がってほしいし、手が空いて退屈したりしないように。
手が回らなくて放ったらかしにならないように。



だけどきっと、みなさん楽しんで、満足して頂けたと思う。
みんなニコニコしてる人ばかり。

受講して頂いた皆さんも、運営している仲間たちも。


だから僕も、とてもシアワセな気分に、嬉しい気持ちになるんだ。
企画も準備も本番も、楽しく一生懸命。だから得られる満足感。

そしてこの企画を通して新たに知り合った人達は、かるく50人を超える。
沢山の人たちと関われたことも嬉しいな。


本当にいい経験ができたと思う。



企画の発案者の、もりねっとの佐野さん。同じく陣内さん、石黒さん。
おもちゃコンサルタントの大和さん。
工芸センターの後藤さん、秋山さん、山田さん。


企画からずっと一緒にやってきたチームだ。

そして講師をお願いした、木工仲間の小助川くん、原くん、織田くん。

サポートしてくれたもりねっとの皆さん、工芸センターのみなさん。


参加して頂いた受講者の皆さま。


いちおう休日にしている日曜日も仕事させてくれた家族。


皆さまに、心の底から感謝の気持ちが湧いてくる。


どうもありがとうございました。

2012年2月15日水曜日

ポリシー

いろいろな事に時間を取られてしまってなかなか進まないけど、ようやく本格的にロッキングチェア製作の核心、仕口加工。

ドミノ使おうかとも思ったけど、やっぱりホゾで。
ちなみに僕は、昇降盤でホゾ作るのが大嫌い。苦手なだけだけど。
だから、朝、自宅から工芸センターへ直行してホゾ取盤を借りた。

やっぱり早いし正確。材の中心じゃなくて、基準面からの入りでほぞを取れるところも好き。


工場に帰ってからは、ホゾ穴。




2脚だけの製作だから、ほとんど機械を合わせる時間。

僕の場合、角度のあるホゾもほとんど胴付きと垂直にはしない。
だから、ホゾ穴にも角度を付ける。

今回の椅子は、ほとんど全部の接合部の角度が違うからかなり手間。


もうあっという間に夜になってしまう。




ところで今月号のカーサブルータス。
アップルの特集で、最初にそのデザイナーのインタビュー。

素晴らしいな。

僕は、ウィルクハーンのコンセプトブックの和訳本に大きく影響を受けていて。
あと、最近では西村 佳哲さん。


誰のために何のために何を作るのか。なぜ作るのか。どのように作るのか。

常に考えながら、道に迷わないように創作活動を続けていきたい。

2012年2月14日火曜日

厳しい冬

寒い毎日、薪が無くなって。
いままでは、工場の大家さんにベニヤの残りを持って来てもらったり、解体した建物を持って来てもらったり。

それはとても有難いのだけど、ストーブに入る大きさに切って運ぶだけで、二人でやっても半日くらいはあっという間に過ぎてしまう。しかも、すごい疲れる。


木材屋さんに聞いたら、一梱包が数千円でわけてくれるって聞いていて。
火持ちもいいし、お金で解決しようといざ頼んでみたら、今年は寒いからもうないよとのつれない返事。
しかも、
「最近は家具屋さんが無垢使ってくれないから、薪も出ないよ」
との嫌味付き。


無いったって、僕らも寒くて仕事どころじゃないから(例年のように、足の指ほとんどシモヤケ)他の木材屋さんにも聞いてみて。

そこもやっぱりなくて、3件目でやっとなんとか面倒みてくれて。




クレーンの付いたトラックで、巨大な梱包を、工場に入らないから前の道路に下ろしてもらって。

あとは延々と手で運び。
木材屋さんの営業マンも助けてくれて。

2階の住人の中学生にも手伝ってもらって。


それでやっと、隙間にぎゅうぎゅう。これでいつまで持つかな。




それにしても。





「すがもり」ってみんな言うけど。どんな字なんだろ。

ひどい、、、。洪水状態。


引っ越ししたい。




2012年2月13日月曜日

旅する木で餅つき

週末、旅する木で餅つき交流会。

旭川から仲間の車で、当別へ。





若手だけじゃなく、大御所も。集まりに深みが増す。

この後も数名は、お酒も飲んで泊まり込みで。


みんな木工や家具が大好き。
そんな話を、みんなニコニコ楽しく語り合う。

素晴らしい時間、力強い人たち。

きっとみんな、いつも一生懸命だから、自信があるのだ。
だから、みんなとてもオープン。

木工、家具作り、人との交流。シアワセだな。





しかし行きも帰りも悪天候。
吹雪で視界最悪、命の危険を感じながらの旅路。


闇のなかからぬっと対向車が現れて。センターラインも路肩との境目なんて見えないし。



実は運転は彼。
頼もしい横顔、夏ワイパーで。

フロントガラスはべっとり。

ホントに怖かった。

旅する木のスタッフは数日前に、工房のそばまで出勤してきて吹き溜まりにはまり、救助が来るまで6時間ほども車内にいたとか。



風が吹くと雪が舞って、パッと目の前が真っ白に包まれて。
これを抜けたらタイムスリップしてるんじゃないかとまで心配に。


なんとか、現代の旭川に帰れてホッとした、楽しい週末。

素晴らしい時間をありがとう、運転もありがとう。



2012年2月10日金曜日

詳細

さて、ロッキングチェアの原寸モデルの続き。
忘れてたけど、いつものようにホームセンターのツーバイ材をビスで組んでいくやりかた。


残るは、詳細の詰め。
面取りなど。これがとても重要。些細だけど、印象を大きく変えてしまう。


一番大事なアームから。
手に触るところだから、触り心地の良いように。


とがっている訳にはいかない。

先端に6Rを、稜線に1R程度を。

もう少し大きい方がいいかな?


うーん、丸過ぎるか。全体のシャープな印象も損なうかも。

逆の肘で。
これくらいがいいかな。


いい感じ。



そりのシェイピング。
鉋を使って形をみながら、実際の機械加工を意識しながら。



そいえば、前足は作り直し済み。
見た目は良くなったが、加工は難しくなるなぁ。


これで行こう。



ところで、このような試作の製作も承ります。デザイナー向け。

実際の生産は別途。もっと生産力のある工場に依頼されても結構ですし。

一日僕を使い放題で25000円程度で。資材別途。
工場にお越し頂いて、見ながらああしたいこうしたいと言ってください。

もっと細くしてみたいとか、なんとかかんとか、、、。

原寸図は必須です。
また、変更に際しては素早い作図を求めることもあると思います。

この程度で2日程度。ちなみに、一日は最長15時間くらいみてもらってもいいです。

とても楽しい作業になると思います。



2012年2月9日木曜日

ロッキングチェア

引き続きロッキングチェアの設計。


背を、どうするか。

4本にしてみたり。

下の笠木を細くして上にあげてみたり。


ラダーにしてみたり。


うーん、悪くないなぁ。



これも悪くない、、、。







また笠木の幅を変えてみて。

やっぱり4本も見てみたい。
最初は5本も考えてたけど、多いな。


うん、こんな感じがいいかな。
座は、クッションを落とし込もう。革にしようかな。


さて、今度はこのモデルを、再び図面にフィードバックしなくては。
すこし強引なこともしてるし、ややこしい。

たとえば、側の組みモノは平面的ではあるが、それを後すぼみに組んでるから。
背が上にいくにしたがって狭くなってしまう。
ということは、背の接合部が直角ではない。
つまり、背の上端の稜線と、下端の稜線の長さが違うってこと。

それが嫌だから、あえて真っ直ぐにして組む。
背脚を無理やり、わずかに湾曲させて固めてしまうという魂胆なのだ。




椅子は、本当に面白い。
検討する余地が沢山あって。

ぜひ、今度椅子に座るときは、製作者の意図を感じてみてほしい。
なぜ、この厚みなのかな、この曲線なのかな、と。


そして椅子作りに莫大な時間を要することを知ってもらえたら。

このモデル作りも、たとえばあと3ミリ削ってみて、少し離れてみたり、近づいてみたり。
もうすこし横に配置してみて、また離れて眺めてみて。

うーんと考え込んで。また元に戻してみたり。

もう二日目。



今回の設計にあたって、改めていろいろと資料を見た。
そして思うことは、偉大なデザイナーたちの作品数の多さだ。

ウェグナーなんて、500脚以上デザインしたそう。
年間10脚やったって、50年。

500脚もやれば、名作も生まれてくるだろう。
そう、才能って、継続し続けて積み上げることができるという能力なんだ。


一歩一歩、焦らず確実に進んでいきたい。






2012年2月8日水曜日

実は

タイトルとは関係無しに。

今週の土曜の午後から、先輩の工房で交流会のイベントが。
木工関係者が多数参加予定で、北海道の大御所も参加の予定もあるとか。

同業に限らず、建築関係やデザイナー、学生も、もしよければ参加下さい。

当別の工房、旅する木にて。興味のある方はご一報ください。




さて、実は。
昨年秋口からずっと忙しく張り詰めていたが、一息つけるようになって。
そんな中、確定申告の準備も進め、やはり収益が厳しいことがはっきりとし。

若干気持ちが停滞し、活力が低下していた。
ホームページの更新も滞っているし。


しかし少しずつ、取り戻しつつある。
まだまだ新しいことに挑戦する気持ちは健在だし。



ということで、ずっと待ってもらっていたロッキングチェアの設計、製作に取りかかった。

普通の椅子でも設計は大変なエネルギーが必要だが、ロッキングチェアならば格別だ。
まさに挑戦との意気込みで。



作図。もちろん手描き。
だいたい、サイドシルエットが美しい椅子は座りやすいんだとの信念がある。
お店に並んでいても、まず腰かけてみたいと思われないと売れないということもあるし。


ウィンザーやシェイカーは、僕ももちろん好きだし、まさにロッキングチェアというイメージ。
しかし、これから僕が製作することもないし、ろくろも無い。
北欧的な削り込みの多いものもいいけれど。

僕らしくとすれば、直線的な要素を多様したスッキリとしたものだ。



側面図だけ書いて、後はもう原寸モデルで設計していくことに。



全体的には意図通りにすすんでいる。
卒業制作のイージーチェアの時もそうだったが、肘が難しい。もう吐き気がするほど試行錯誤。

前幕板も気になるが、後で考える。前足も、まだまだ気になるな。

背もどうしようか。
笠木からスポークを立てるか、ラダー状にするか、、、。

座は布張りを落とし込むか、籐か何か張ってクッションを置くか、、、。

材は何にしよかな。軽快な感じがいいかな、白っぽいの。ホワイトアッシュにしてみようかな。


まだまだ考えこんでいかないとな。



2012年2月6日月曜日

脚付きトレー

がんばって完成させてしまった。




脚付きのトレー。
展示会などで、来た人をさらっと楽しませるような、手の込んだ小物を製作しようと思ってて。

オブジェ的なものは苦手。
用途があって、木材ならではの彫刻的で、美しいものを。









昨日、刃物を引っかけて危うくケガするところだった事故現場は、埋めたりせずに全部削り落した。


僕の本業はもちろん家具製作だけど、こんなものづくりもとても楽しい。
休むことも忘れて作業を続けてしまう。



やっぱり、木材っていいな。



2012年2月5日日曜日

危ない危ない

夜から遊びで木工。


厚板の端材を削って脚ツキのトレーを製作しよう。

適当に下絵をつけて削り込み。
グラインダーで。木工用の刃物。カバーは邪魔だから取り外して、刃物むき出し状態。

だいたいが作業性重視に偏りがち。



荒く削って、手鉋で整えて。





下側は丸のこ使おう。








取れないところは、グラインダーで。





と思ったら、ビュンと刃物が走って。
溝は刃物が通った跡。


お腹の辺りや、太ももの辺りを確認。切ってないよな。
そして両方の手も確認。

無事。

ケガした時って、とっさに痛みを感じないもの。
とりあえずはホットして。

安全装置は取り外しちゃダメだね。


それから、わかっちゃいるけど材料の確認。
ああ、どうしよかな。今日はもうやめよう。




もっとシェイピングして細くしていく予定。
あの溝どうするかな。


2012年2月3日金曜日

銀杏


寒さ厳しい毎日。工場内も酷寒で。

工場を暖める薪ストーブ。
昨年、原君が取ってきてくれた銀杏を炒って。


ペンチで割って、いい香り、おいしい。



2012年2月1日水曜日

ナラのセンターテーブル






静岡に納品したセンターテーブル。
まだホームページに載せていなくて。