2011年12月30日金曜日

忘年会

昨日、今年最後の納品を。
Bacana原君に手伝ってもらって。

その品物は後日、ホームページに掲載します。


そして午後からは大掃除。
エアで埃を落として。もう、家具屋は埃の巣みたいなもの。粉塵爆発しないか心配になるほど濃厚な埃の空間に。数メートル先が霞むほど。

最近は、2条の道具屋さん「富士原商店」お勧めのマスクを着用しているおかげでだいぶ体からは埃をガードできている。一枚200円以上で高級だけど、一度装着したらもうやめられない。喘息にもなったしね。


午後からぽつぽつと同業の仲間たちが集まって忘年会。
工場の近場でってことで、近所にいる仲間数人に声かけて、当日フラッと寄ってくれた仲間も誘って。

楽しく、おいしく。
旭川に来たその日にラーメンをご馳走してくれた仲間など、本当に気心知れた家具屋仲間。僕の宝だ。



ホームページを更新しました。
http://gauzycalm.com/cn18/cn31/pg364.html

2011年12月28日水曜日

年末年始休業

明日が今年最後の仕事。
3メーターのキャビネットの納品、取り付け。

窓際に取り付けたところを想像するだけでワクワクする。



さて、そして年末年始の休業です。
12月30日から1月5日まで工場はお休みします。

ただ、営業関係は休みません。お休み中に家具のご相談、という方はメールにてご連絡ください。




ホームページも更新。
まだアップできていない件もありますが、http://gauzycalm.com/もご覧ください。


無垢材と割れ

GAUZY CALM WORKSは、一部の商品で節のあるテーブルを製作している。

無垢の材というものは、吸放湿で大きく動くもの。幅方向には、寸法の1パーセントほどの変化が見込まれる。つまりダイニングテーブルだと、幅が900もあれば1センチほども動く可能性があるということ。
暖房で乾燥する冬と湿度の高い夏で伸び縮みを繰り返し、その過程で反ったり割れたりしてしまうことは宿命なのだ。
その中でも、節というものはそれを引き起こしやすい。だから、多くのメーカーは節を嫌う。

しかし、僕はその節が美しいと思う。
個性豊かで、天然、自然を感じる。まさに無垢材らしい力強さ、野性味がある。

そして僕は、それだけ自然を感じさせる材料にウレタン塗装などの樹脂でコーティングするような仕上げはしたくないんだ。
やはりそのような膜で覆ってしまった方が吸放湿を防げるが、それでは手に触れているものは木ではないではないか。
最近は木目調の建材が良くなってきて、節のあるものもかなりリアルになってきている。でもその質感は全く違う。その木目の絵の描いてある工業製品と、ウレタンを塗った天然木の差はもはや小さい。


やはり、オイルフィニッシュだと思うのだ。
膜をはらずに、木の吸放湿を妨げない。自然なツヤや心地よい肌触り。



そして節のある材、特にナラ材を使いたい理由がもう一つある。
均質な工業製品で満たされた今の世の中にあって、この美しい材を多くの人に伝えたいのだ。
そのナラ材は道産、北海道の木なんだ。
下手したらパレットや下地材に使われてしまうかもしれないが、テーブルの天板という最高の舞台でも立派に活躍できるんだ。
恐らくは100年を超える偉大な材たち。
僕は、もう夜中の2時3時で死にそうなくらいくたくたな時でも、オイルを塗った瞬間のみずみずしさが、まるで材が笑ったかのようで嬉しくなって拭き続けられるんだ。


節ありで、厚みを薄く見せる天板のオイル仕上げのテーブル。
家具センターの中でも一番割れや反りやすいテーブルと理解してもらっていいと思う。

だけど、材料使いや、素材感もスタイリングも最も優れていると自負している。


割れや反りを恐れたら、このような材は使えない。作り手と使い手の覚悟と、相互理解が絶対に必要なのだ。
僕も、普通の素直な材を使ってウレタンかけて売りっぱなしのほうが断然楽なのだけど。


だからご理解頂いた方のみに、僕は製品を提供させていただくことにしている。

しかし、割れや反りが出てしまった時には、その都度対処して長くお使いになる手助けをさせていただく。売って終わりだと考えていないし、家具を製作することだけが仕事だと思っていない。
その家具を使い続けることができるようにすることが僕のサービスで、メンテナンスフリーをうたって劣化していくのみの製品をただ提供するだけの現代的なものづくりと根本的に違う。



実は、この割れに関してお客さんから連絡をいただいた。
僕はしっかりと説明したつもりでいたのだが、
「こんなに割れるとは思わなかった」との言葉からもわかるが認識にズレがあったようだ。

今回のこのテーブルの状態は後日撮影させて頂いて、今後のお客さんたちに実例として見て頂こうと思っている。

どのように割れるか、どれくらい割れるかとかはもちろん僕にもわからないし、分かれば使わない。

しかししっかりとご理解に導けていなかったということは、やはり説明不足だったと思う。
納品の際に満足して喜んで頂いたことは間違いないと確信している。
そして、理解が不十分で割れが入ったことでとても悲しい思いをしたのだろうなと思うと、とても申し訳なく思う。
また、電話での僕の対応に、もしかしたら不愉快があったのかもしれないと思うとそちらも申し訳なく思う。
このことで、このテーブルから愛情を失くされては僕はあまりに悲しい。

精一杯対応させて頂いて、僕が心をこめて製作したテーブルを愛情を持って使い続けて頂きたいと願う。




2011年12月27日火曜日

再会

一か月前にTHREEを納めさせて頂いたN邸。


ダイニングテーブルは使用強度が高いので、メンテナンスキットをサービスでお渡ししている。
僕もそうだけど、ご自分で購入をと言っても、やはりなかなか買わないもの。

だから最初から渡してしまっているのだ。

そしてしっかりとメンテナンスされたものは、時間がたつほどに味わいを増していく。
木の家具は、僕の手を離れたときが完成ではないのだ。


それなのに、Nさんには納品の際、メンテナンスキットを忘れてしまって。
その後なかなか都合がつかず、一か月経った今日、やっとお渡しできた。


僕が製作したテーブルにも久々に再会。

それがとても綺麗な状態で。
見てすぐにわかる、とても丁寧に使ってもらっていることが。
ブワッと嬉しさがこみ上げる。

しかし、割れが進行してしまった個所もあり。
節ありの天板は動きも大きく、割れなどが起こりやすいのだ。

天然の木の豊かな表情を楽しむことができる節あり天板の宿命ともいえる。

しかしテーブルとしての機能を損なっているわけではないので、そのまま様子を見て頂くことに。
僕は売りっぱなしにはしないので、その点を安心して頂いた。



また、ブログもよく見ているとのお話。文章も褒めて頂き、また嬉しくなる。




日々忙しく、毎日シアワセだ。




2011年12月26日月曜日

チェリーのセンターテーブル

チェリーのセンターテーブルを納品した。





名作、カイ クリスチャンセンのアームチェアと合わせるセンターテーブルとしてオーダーを頂いた。

詳しくは後日ホームページに載せるが。
今回もとても光栄なご依頼だった。その分、椅子に負けないように気合いも充分で。


お客さんはのSさんご夫婦はとてもよろこんでくれて。
テーブルをひっくり返して脚や幕板の納まりを眺めたり、あちこち撫でてみたり。

なんだか僕と同じような行動で、家具が好きなんだなって。


窓の多くて日当たりのよい二階のリビング。ぽかぽかしていてとても気持ちの良いお部屋。
僕の家具がまた、いいところにもらわれたと嬉しい。

Sさんご夫婦もとても気持ちの良い方で、まるでこのインテリアのようにぽかぽかとやさしくて暖かい感じ。
帰りにはたくさんのお土産、うちの双子のチビたちにもプレゼントを頂いて。

持ち帰ったら、娘たちはまさに狂喜して大騒ぎ。



とてもシアワセでした。
ありがとうございます。





2011年12月23日金曜日

壁面のボード製作中

久しぶりにTHE STONE ROSES聞きながらブログ作成。
ホントに好きだったな。
高校生のころ、アップハンドルの自転車乗ってカセットのウォークマンで聞きながらのんびり通学。
おかげで三年間で遅刻300回。懐かしい、、、。



さて、夏以降でわずか二度目の箱モノ製作。


ツキ板触る事がめっきり減ってしまった。けっこう好きなんだけどな。

壁際に取り付ける。天板には3400ミリ近いチェリー無垢。納めたところを想像するだけでワクワクする。 
オイル塗装だから、キャビネット本体だけ先行して製作、塗装して、長く養生して臭いを飛ばすのだ。


明日からは扉の製作。
年内取り付け、がんばるぜ。

2011年12月21日水曜日

THREE ウォールナット納品

ダイニングテーブル THREEのウォールナットを納品した。





椅子は、僕が以前勤めていた会社の製品。
僕が、デザイナーの図面から試作を作って製品化まで担当した商品。
初回ロットが確か40本で、何日も深夜までやった。

思い入れのある古巣の椅子と合わせてもらえるなんて、感慨深い。

そしてなんと、双子の女の子の居るご家庭で。学年もうちの子たちと同じなんて。



THREEのウォールナットは今回初めての製作。
節ありの材を手に入れる事が出来て、僕もとても楽しみながら製作できた。

天板の存在感はまさに圧倒的。
やはり材の格だろうか、さすがウォールナットといった感じ。

工場で何度も見とれてしまうほどで、オイルの拭き取りが、さすっていたくてついつい長くなってしまう。


愛情かけて製作したテーブルを持ってお客さんのご自宅のベルを鳴らしたら、お仕事と聞いていたご主人が。


「楽しみで楽しみで、仕事を半日休んでしまいました。」


ああ、なんて有難い。

人当たりの良さそうな、笑顔の多い素敵なご夫婦。
そしてテーブルをとても気に入ってくれて、喜んでくれて。


精一杯、愛情をかけて製作した家具を、自分で届けて、目前で喜んでもらえるシアワセ。

帰りの車も、僕は自分の胸から溢れるくらいのシアワセで満たされた。
8年半勤めた会社員時代、こんな気持ちになれたことが何回あっただろうか。


テーブルを製作させていただいてありがとうございます。
満足していただいてありがとうございます。

今後もいいものを作り続ける力をいただきありがとうございます。

2011年12月20日火曜日

センターテーブル

センターテーブル。




微妙かも知れないけど、なにか気に入らなくて、試してみたくて、脚まわりを作りなおした。

それぞれの部材が5ミリ小さい。
脚の振り角度が10ミリ違う。


熟考に熟考を重ねる。
とても忙しいのに進めない。

でも僕が納得できないものを届けられない。

打ち合わせでお会いして、とても好きになってしまったお客さん。
努力を尽くして喜ばせたいんだ。

2011年12月19日月曜日

GAUZY CALM

昨日もままごとキッチン製作ワークショップ。
その3回目。


猛吹雪の会場の工芸センターからの風景。

「紗のような静けさ」。

ホントにキレイだな。
夏は一人前に30度超えるまで暑くなる旭川。四季がはっきりしていて時の流れを強く感じる事ができる。

夏の、薄い緑の北海道も好き。
冬の、雪の音が聞こえるような真っ白の世界も好き。


この土地でじっくりとものづくりができることがシアワセ。

2011年12月14日水曜日

喘息

そういえば。

夏から咳がずっと続いていて。
喘息だそうです。

埃がなぁ、木工は。

そして埃でデジカメも侵されて。リコーのCXは、もう工場撮影用に。

で、新しいカメラを購入。
ソニー NEX。
忙しくて使い方をマスターしないまま、昨日の納品撮影を。

分からないことだらけだけど、覚えていくのが楽しみ。製品をもっとうまく撮影できるようになったらいいな。





夏からずっと忙しくしていて、もう完全に冬に。
雪は好きだけど、雪かきと薪ストーブの世話という仕事が増えるのがやや負担。
でも楽しまないとね、せっかくの雪国だから。




さて作業は。
チェリーの天板の板はぎ。

原寸を描いて、直したり。

急いでやって、なんとか一日でここまで。板はぎは別。
明日仕上げて塗装。
チェリーがキレイで作業が楽しい。


要望を多く頂いていたセンターテーブル。
足回りに凝ったけど、やっぱり主役は無垢の天板になっちゃうよね。

2011年12月13日火曜日

納品

午前中に納品があって。

HPを更新しました。http://gauzycalm.com/


やっぱり、お客さんの自宅に直接届ける楽しみが、家具作りの醍醐味の一つだと思う。

2011年12月7日水曜日

ままごとキッチン

もりねっとさんとの、ままごとキッチン製作ワークショップのキットの製作。

定員5名で初回の募集をかけたら、なんと30組以上の応募があったそうで。
集まらなかったらどうしよねって言ってたのに、うれしい限り。

そこで、全員分やろうということで、その増産中。


上台の框組。20数台分だから、50組くらい。
ボーリングマシーンがないから、ハンドツールで。もう腕が上がらないくらい疲れた。

角度が付いてるから、二つ合わせて組み立て。



50組もあるから、一組1分かかっても50分。1分じゃあ組めないから、、、。
あっという間に23時。


今度は、次の日曜日に開催。楽しみだ。



最近は、既製品として開発したものが軒並み好調。
自分で設計したものを気に入ってくれて、お金を出してもいいって思ってもらえることがとても嬉しい。勤めていたころは作り手としての評価しかされなかったが、こうして設計者としても認めてもらえることにとてもやりがいを感じる。


本当にうれしいことに、毎日とても忙しい。
だからって絶対にものづくりが荒くならないように気を張って。

効率とか、利益とか、そういうものに目を惑わされないようにしないとね。

2011年12月5日月曜日

12月になって

ホームページ更新しました。
http://gauzycalm.com/


先週は悲しいことがいろいろとあって。
夏にやった仕事が台無しになったり。


数日間かけてやっていたHOUJIを8脚分が、組み立てまで終わって問題が発覚、悩んだけども
全部ぶち壊して。
やっと終わると思った深夜12時ころ。絶望的な気持ち。


問題無い部材だけでも生きるように丁寧にばらして。
壊れないようにしっかり組んでいるんだから、バラそうとすればみんな割れてしまうんだ。
だから、生かしたい方を大事に、そうじゃない方に破壊がおこるように、、、。

解体作業が終わったのはもう2時も過ぎで、身も心もくたくたで。


どうにかならないかと思ってみたり。
でも、きっと試されているんだ、いつも。
僕にはたくさんの幸運と、応援してくれてるたくさん人が。不正直をしたらみんな失ってしまう気がして。

恥を忍んでお客さんにも報告し、納期に間に合わない事を告げた。
展示品を代替としてしばらく使って頂くことに。

お客さんは、いつ頃できますか、と。
しばらく使っていると代替品を汚してしまいそうですと言ってくれて。

まさか、逆にそんな気遣いをしてもらえるとは思わず。泣ける。
ただただ感謝。

次こそは完ぺきに製作すると誓うとともに、まるで虐殺されたかのようなナラの部材達に心から懺悔する。
全て自分次第、自分の責任。気を引き締めろ。

2011年11月28日月曜日

帰省


先週末まで子どもたちも連れて帰省していた。

茅ケ崎の母に、孫を見せるのもまだほんの数回目で。もう2歳9か月になるのに。
せっかくなので、足利の祖母二人にも会いに行き。

妻との出会いのきっかけになった友人にも会いに行き。


打ち合わせができたらと思っていたお客さんとはうまく連絡がつかず。
時間ができたので八景島に遊びに行くことができて。





僕の母の作。
写真を見ながらフリーハンドで。

あまりの上手さに絶句。さすが僕らの母。
ちなみに僕の兄も、溶接の大会で優勝したり。妹も洋裁の腕が良いらしく、この器用さは親譲りのようだ。


そう、残念ながら肝心の折り紙の中身は、一瞬で娘たちに連れ去られてしまって写真も撮れず。



今月の唯一の休みは、すこし多めに休ませてもらった。
たくさん過ごす家族との時間、久しぶりの故郷。いい子で旅してくれた娘たち。


故郷への想いは消えないけれど。

だけど「豊か」な暮らしは北海道にあると思う。
たとえ市況が良くなくても、収入が多くなくても。



今回の旅も、たくさんの人に会うことができて。
ちょっと会って、またすぐ別れるのは寂しいけれど。

娘たちは人見知りも減って機嫌がよくて。
みんなニコニコ、シアワセ気分。




さて、今年も残りわずかに一カ月だ。


2011年11月27日日曜日

名作とのマッチング

ダイニングテーブル「THREE」を納品。

イームズのシェルチェアと合わせるとのお話だったので、僕もとても楽しみで。
イームズとの対戦気分。














とても相性が良い。

イームズのシェルチェアさすがにカッコイイが、たしかに合わせるテーブルとなると難しいかもしれない。なんせ強力な個性。

樹脂の天板や、スチールの脚のテーブルと合わせるとポップになりすぎてしまうかもしれない。
しかし、ヤボッたい感じの無垢のテーブルでは、せっかくの名作椅子もカッコ良く見えない。


THREEは個性の強いテーブルだ。そしてその天板の素材自体の力強さも相当である。

しかしこの相性は抜群だと思う。


そもそも僕は、木材が大好きだが全部を木で表現したいと思ったことはない。
異素材との組み合わせが好きなんだ。

木ばっかりの重厚ムクムク感には嫌気がするし、ミッドセンチュリーブームのころによく見た樹脂まみれも豊かに感じなかった。


それが、今回の樹脂、鉄、木の素材から成るダイニングセットは、その素材感がお互いに程良くマッチし、フォルムにも共通するものがある。最高の組み合わせだ。



自分で設計製作したものが、お客さんの室内で他の家具と共演するのは、まるで自分の子供の保育園の発表を見るようだ。

占有スペースからしても、テーブルはダイニングの主役だ。そして周りを名作が固め、しっかりとインテリアを演出できた。とてもうれしい。
そしてなにより、選んでくれたお客さんに感謝である。とても大きな発見をした気分だ。



また、驚いたことにクライアントのご主人は、焼印をお願いした「くわがた」さんの従妹だとか。
なんだか勝手に親しみを感じてしまい、テーブルのサイズ変更に関わる料金を思わずサービスしてしまった。
しかもお父さんは、僕の家具友人の家の家具屋に25年も勤めていたそうで、不思議といろいろなご縁が。


本当にありがとうございました。

2011年11月22日火曜日

トイレットペーパーホルダー

トイレットペーパーホルダーの設計、製作。

お客さんには、簡単なもので、と言われていたのにやりすぎたから少し心配。


頭の中でずっと練っていて、一気に製作。
といっても部材加工しながら、やっぱりこうしようああしようと柔軟に。















うん、カッコいい。

商品ラインナップに加えよう。

この数日

この数日、とてもハードだった。


土曜日に、苫小牧までキャビネットの納品に。

詳しくはhttp://gauzycalm.com/

お客さんの人柄が素晴らしくて。素敵なご夫婦。

本当にいつもお客さんに恵まれている気がする。
そしていつも、仲のよさそうな、雰囲気の似たご夫婦だ。

自然素材が好きで、モノ作りに理解のある人って、きっとそういう素晴らしい人柄を身につけていくんだな。だから僕も、楽しく一生懸命家具を作りたくなるんだ。



昨日は、ずっと打ち合わせをしてきた、ままごとキッチンワークショップの一回目。
実はこの準備の時間が取れなくて、数日間深夜までの作業に。

何カ月打ち合わせを重ねただろうか。

もりねっとさんの発案で、木育的な発想で。そして親向けのワークショップというのにも共感して、僕も参画したのだ。
常々、地場産業であるはずの旭川家具が、地元に浸透していないことを憂慮しているわけで。

地道でも、こうやって地元の人たちに僕たち旭川家具の職人と関わってもらって、知ってもらいたいんだ。こんなに素晴らしい産業が旭川にあって、こんなに沢山の若者がいきいきとモノ作りをしていることを。
そしてもっともっと地元の人たちに僕らの家具を使ってもらいたい。
地元に受け入れられてこそ本当の地場産業で、そうしたら全国や世界でも受け入れられるんだ。


ワークショップは、子ども用のままごとキッチンを、研磨して組み立て、塗装するというもの。
びっしり4時間。
僕ら指導の講師も、もう全力で。疲れを感じる余裕もないまま。

それがなんだかとても楽しくて。
きっと皆さん満足してくれたのではないだろうか。

できれば、せっかく知り合えたのだからもっとコミュニケーションを取りたかったなとも思うけど。

さて次回は来月、また楽しみだ。

2011年11月17日木曜日

報告

少し前にも書いていたが。

コンペ挑戦の件。
「工芸都市高岡 クラフトコンペ」  入選。

ふう、良かった。
コンペはずっと連敗していたから。

一生懸命やらないといいものなんてできないけど、精一杯やってダメだった時は本当に苦しい。
力が抜けて倒れてしまいそうな感覚。
だから忙しくてしっかりできなかったとかって言い訳を用意しておきたくなるものなんだ。

だけど最近、素晴らしい言葉を手に入れた。
「成功する唯一の方法は、沢山失敗することだ」。

だから今回も覚悟していたんだ。
ダメだったら、まずはしっかり落ち込もうと。そして何回も積み重ねようと。


さて今回は力を得た。
次は入賞を目指して、また連敗を重ねよう。


作品はちゃんと撮影していないので、後日撮影してから画像を掲載します。

2011年11月15日火曜日

キャビネット

キャビネットの製作中。

本当に久々の箱モノで。
家具センターにも箱モノを展示したいと思っていたから、そのまま自分の既製品にもしたいと気合い十分。


扉のヒンジ。
とにかく現在はスライド丁番が主流だが、側板に大きく金物が露出するのが苦手。
平丁番も、見た目キレイなものは高額。

ということでPヒンジに。以前勤めていた会社でも使用していたもの。
外国のクラフトものはほとんどこういうヒンジが使われているが、国内には種類が全くない。
そして恐ろしく高価。


本体もほぼ完成。

しかしまだ台輪や天板の面取りなどが未定。
実物を見ながら、試し材を削っては検証して。

だから作業が進まない。
僕の製作表現はいつもシンプルになるけど、そうやって表れるまでに膨大な思考錯誤を繰り返しているんだ。
誰かの書いた図面をそのまま作る方が楽って、思ってしまうことも。

2011年11月11日金曜日

美しい天板

THREEの天板の塗装。

今回は色違いで。

この節あり、素晴らしい。



世間一般では嫌うことが多いから、材があまり流通していない。
だからこういう天板のテーブルもあまり世に出ていない。

だけど本当にキレイだ。惚れ惚れ、愛おしい。ずっと撫でていたくなる。
見ていると吸い込まれてしまいそう。
オイルを塗った瞬間の瑞々しさ、まるで材が笑ったようだ。





これだけ個性が強い材だが、やはり素材を生かすオイルフィニッシュだ。
だから狂いやすいだろう。
反るかもしれないし、割れが広がるかもしれない。

だけど、材を切り刻んで鉄の反り止めを入れたくないんだ、という僕の思いにお客さんも賛同してくれて。


無垢材は動き、狂うもの。そして手入れをしながら使っていくもの。
ただそれだけを受け入れて大らかな気持ちで、長く使って欲しい。

これが、この美しい天板を使うことができる資格なのかもしれない。

自然の造形、木材の心地よさを感じながら、自分で手入れして長く使っていく、そんなもののある生活が「豊か」といえるのではないだろうか。

2011年11月9日水曜日

THREE

今日もTHREEの製作。

ところで最近、このテーブルの問い合わせが多くて嬉しい。
いい写真が撮れてなくて、ホームページにはまだちゃんと載せていないのに。

これが完成した画像。

テーブルって、意外と同じようなものが多く、しかも旭川では重厚なものが多いから目にとまりやすいのかもしれない。




こちらは組んだばかりの脚。


「くわがた」ウエダマサエさんにロゴと合わせて製作してもらった焼印を、初めて製品に焼き入れ。
ずれないように相当緊張して。


テーブルに取りつけたらほとんど見えないところだけど、ビッとさせたくなる。


ぱっと見シンプルな形状だけど、実は製作は難しい。
あの幕板の接合部の断面を想像してほしい。角度が複雑に入り混じってるから難解なはずだ。

そしてその接着が大変。どうやって締めるか、が難しいところ。



このテーブル、難しいことや手間なことをしてすっきりとした形状にしている。
はっきり言って相当面倒だし、気を張って精度を出さないといけない。
普通に作れば本当に簡単で、楽に作れる。
その割に価格設定は少し安めだと思う。


9月の展示会では、同業者に酷評されたりしたが受け入れてくれる人がいて嬉しい。

そもそも僕は、みんなに気に入られるようなものよりは、好き嫌いがはっきりするようなものでいいと思っている。


それにしても、たとえ成約しなくてもわざわざ問い合わせてくれるだけで、あれだけ競合のアイテムがある中で、また僕の製品を気にしてくれた人がいたんだとなんだかワクワクしてしまう。

2011年11月8日火曜日

THREE 製作中

ダイニングテーブル、「THREE」の製作中。

有難いことに、ちょうど2台オーダーを頂いていたので同時進行。
ただ、一台はトップ高を4センチアップで。オーダーメイドだから、これくらいの変更は全く問題もなく。


手書きの原寸。
四方転びという、脚が二方向に角度がついているからややこしい。
図面からは実長がわからないので計算で。

三平方の定理ってやつで、2乗して足して、ルートにかけて、、、。



とにかく角度との戦い。
この定規が全ての鍵ですね。


鋸を傾けて、材を斜めにして。
反対の脚は角度を逆にして、、、。


で、組み立て。
明日には三角の幕板も組み込む。この組み立てが難しい。うまくいくかな、がんばろ。



天板はもう矧いで養生中。

この節ありの材がたまらない。
本当に力強くて、個性が強くて。愛おしく思う。

さて作業が遅れ気味、気を張って突き進もう。